思ったことを書き綴る「財産」

思ったことを書き綴る「財産」

今回は、「財産」というテーマについて書いてみることにします。

私はいつも<人生は財産作り>だと考えています。では、「財産」というとあなたはまず何を思い浮かべますか?

辞書を調べたところ次のように書かれていました。

① 個人や団体などが持っている土地・建物・物品・金銭・有価証券などの総称。

② 一定の目的の下に結合した、金銭的に価値があり、法律により保護または承認されているものの総体。

③ その人にとって貴重な事柄。

きっと、①や②のようなものを想像した人が多いはずです。財産という言葉の意味のなかでも今回、とくに皆さんに深く考えてもらいたいのは、③(その人にとって貴重な事柄)についてです。

その人にとって貴重な事柄とはいったいなんなのでしょう?財産作りというときっとお金をたくさん溜め込んだり、土地や建物や株などをいっぱい持つといったようなことをイメージする人が多いと思います。お金も土地も株も確かに貴重なものですが、それ以上に貴重なものはあるはずです。

私の考える財産には一つだけ定義があります。それは、「使っても使ってもなくならないもの」です。一回しかない人生において、使ってしまったらなくなってしまうものを一生懸命集めるのは何かもったいない気がします。私は使っても使ってもなくならないものをたくさん作っていったほうがより有意義な人生になると考えています。

何が起こるのか分からないのが人生です。例えばバブルの時代に土地こそが財産だと思い、人々は土地を買いあさりました、しかし、バブルが崩壊してそれらの財産は一瞬にして負の財産に変わってしまいました。人生のほとんどを、金銀財宝を集めることに費やして、さんざんそれらを溜め込んだ後、泥棒に入られ、一夜にして全財産を失ってしまった人もいます。

このようにせっかく必死になって集めたのに、何の意味もなかったということにならないようにあなたにとっての「財産」(貴重な事柄)とはいったい何なのかをしっかり整理しておき、その財産をこつこつと溜め込んでいきます。

使ってもなくならない財産をいっぱい持っている人は、失うことへの恐怖がないためいつも幸せを感じていることができます。つまり、使ってもなくならない財産の量が幸せのバロメーターになってくるのです。では、使ってもなくならない財産にはいったいどのようなものがあるのでしょう?

私が考えただけでも、ざっとこんなにもあります。

身体的健康 自信 心から信頼できる友人 満足 他人からの敬意 評判 善良な性格 夢 忍耐力 愛情 精神的健康 優しさ 謙遜さ 魅力 自尊心 充実感 創造性 遊び心 冒険心 業績 温かい家庭 誠実さ 安らぎ ユーモアのセンス 処世術 感謝 共感 感性 おしゃれ心 金銭処理能力 寛大さ 向上心 偉大さ 活気 知恵 かけがえのない経験 楽しい思い出 感動

人間はいつか死にます。死ぬ時になって、なくなってしまうような財産と、なくならない財産、どちらの財産を多く持っていたほうが幸せだと思いますか?当然、なくならない財産ですよね?

「財産」というテーマを今回クローズアップした最大の理由はお金より大切なものはいっぱいあるということを書きたかったからです。

いま日本国民の多くはお金に振り回されてしまっています。現代社会において、お金は力を持ちすぎてしまいました。もともとは物々交換をスムーズに行っていくためのアイテムに過ぎなかったものが、今や他の何よりも大切なものと考えている人がとても多いのが現実です。お金は本来、人間が支配していくべきものなのですが、世の中はお金に支配されてしまっている人で溢れています。

みなさんは、お金に支配されていませんか?

お金のために人生を平気で棒に振ってしまう人もいっぱいいます。昨年の自殺者は2万人以上もいました。その原因はコロナの影響もありお金の問題が多く占めています。お金に振り回されて、大事な人生を無駄にしてしまわないためにも、自分にとっての価値ある財産とは何なのかを明確にすることが大切だと思います。

そして、その財産を手に入れるためにお金が必要なのです。自分にとって何が心地よいのかは、いろいろ経験してみないと分かりません。経験しないで何かを語るのは人生の評論家です。何でも経験してみて、初めて人はその本当の価値を知ります。人間はないものねだりですから、手に入れたことがないものをどうしても欲しがってしまいます。隣の芝が青く見えているうちは、自分にとって大切なものはまだ見えてきません。手に入れてみたら、「あれ?こんなもんか・・・。」みたいなものはいっぱいあります。さまざまな経験をしたうえで、ないものねだりがあまりなくなってきたときに、
初めて自分にとって本当の財産が見えてきます。つまり、お金は選択枝を増やすための道具なのです。さまざまなものを「それでいい」ではなく、「それがいい」と手に入れることが大切なのです。

お金は人間が経済活動を行うための共通の価値観として存在しているものであって、人生の目的ではありません。お金があれば幸せになれるというのは妄想です。お金はあなたがわざわざ不幸を選択しないために存在する強力なパートナーです。わたしたちは人生を謳歌するために、お金というパートナーが必要なのです。その優先順位が理解できているかいないかで、人生は大きく変わります。そのためにはお金の良き主人にならなくてはなりません。お金を稼ぐのはとても良いことなのですが、お金の奴隷になって本当に大事なものを見失ってしまったら、最悪です。そのような寂しいことにならないように、お金より大切なものは何なのか、なぜお金が欲しいのかをしっかり把握して、常日頃から、使っても使ってもなくならない財産作りを心がけたいものですね。

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